京都国際映画祭 -映画もアートもその他もぜんぶ-

大阪の西成に住む、日雇い労働者・土師悟朗。腕っぷしが強くて皆から頼られる反面、殺人罪で服役していた過去から「人殺しのゴロー」という異名を持っていた。
断片的に記憶を失った彼だが、元政府諜報機関の工作員だったこと、妻と娘がいたことなど記憶を少しずつ取り戻していく。
ある時、家族の現状を知ったゴローは、固く決意する。
「難病を患う一人娘のために、どんなことをしてでも四億円を稼いでみせる」ということを・・・。
現代社会に巣食う闇の世界や人間の情の力を根底に、大金を稼ごうと必死に抗う一人の男の生き様が描かれるマネー・クライム・エンタテインメント。

空き巣を繰り返し生活する男、金田匡郎(カネマサ)。彼が忍び込んだ一室には、母親の恋人から虐待を受け、母親からも育児放棄されている少女・鞠がいた。
幼い頃、虐待を受けていた金田は、ガスも電気も止められた家に置き去りにされた彼女の姿が自身と重なり、自分なりの方法で助けようと、鞠を虐待していた母親の恋人を殺してしまう。
実は、鞠の母・凜も、幼い頃に虐待を受けて育ち、そのせいで子どもとの接し方が分からずにいるのだった。
3人は、不器用ながらも共に暮らし始め、やがて本物の家族のようになっていくが……。
児童虐待や育児放棄をテーマに、虐待の中にある人間の心、家族愛が描かれるヒューマンドラマ。

大阪新世界。村上勝太郎(通称・勝吉)はボクシングジムを営んでいたが、練習生の逮捕をきっかけにジムを畳み、幼なじみの経営する串カツ屋で働いていた。
ある時、刑務所の慰問に誘われた勝吉は、かつて共にヤクザの組を潰してまわった弟分・神木雄司(通称・コオロギ)と再会。
コオロギは覚せい剤で服役していた。その後、出所したコオロギは勝吉とともに串カツ屋で働き始める。
ふとしたことで勝吉と顔見知りの少年が悪徳宗教団体に捕まっていることを知ったふたり。
孤独な少年と恩人を助けるべく、最強コンビが復活した。
元ボクサーでもある赤井英和と本作のメガホンをとった上西雄大がW主演を務めるアクションドラマ。